【いままでの経緯】
私は、以前より原発の危険性をある程度は理解していました。
311後、いつまで経っても 『原発震災』 の正確な被害状況が判らないので、住まいのある浜松の空間線量について自分で調べることにしました。
■2011.5.18 … ガイガーカウンターを入手し、近隣データを仕事用ブログにて公開し始める。
■2011.6.10 … 仕事用ブログが放射線量一色になりそうだったので、放射線量専用ブログ を作る。
『公園は大丈夫か?』 『幼稚園・小学校は大丈夫か?』 『家の近くは大丈夫か?』 との依頼に、自ら計測することで返答に応じました。(無料)
その後、質問内容に徐々に変化が現れるようになりました。
放射能による産地偽装の問題や、放射能汚染によるお茶の問題、下水道で放射性物質が検出されたことにより 『水が大丈夫か?』 との意見が寄せられる様になる。
そして、 『給食が不安だ』 と言う声を多く頂く様になる。
■2011.8. 1 … 有志が数人で集まり 『子どもの給食を守る会 浜松』 を設立し代表になる。
学校給食関係者に対して、 『放射能汚染に対する学校給食の安全性』 を求めて行くと同時に、
『放射能汚染』 の不安を解消するために話し合いの場(お茶会)を提供しています。
また、会としてお金を出し合い、浜松の 『土壌調査』 を行い自ら安全性を検証しました。
『講演会』 なども主催したりしています。
■2011.9.中 … 放射能測定器が足りなくなると判断し、個人での食料の放射能測定器の購入を決意。
『検出限界値』
等を調べるに当って、機械の性能や測る人によって数値に違いが出てしまうという実体が分かり、自分達で測るしかないという結論を得てこの仕事に携わる決意をしました。
妊娠中のあるお母さんが 『私が測らないと…』 と言ったことも心に響きました…。
高性能なガンマ線スペクトロメータ (350万円/台×2台) を購入し、食品の放射能測定業務を有志と創める。
■2012.6.中 … 『子どもの給食を守る会 浜松』 (現子どもの未来を守る会 浜松) の代表を辞退する。
(てぃーだが営利企業ですので、会とは明確な一線を引くべきとの思いからです。)
■2013.1.中 … 本業を建築設計室に戻し、放射能測定室の仕事は無理無く出来る範囲内で行う様に方向転換する。
『放射能測定室の仕事が成り立たない様な社会だったら日本が終わる』 くらいの想いで建築設計室の仕事をほぼ休業して放射能測定室の仕事を全力で行って来ましたが、その前に自分の生活が終わりそうになったので (苦笑)
苦渋の思いでの方向転換でした。
現在…本業とのバランスを程よく保ちながら 『安心食材データベース』 の構築を進めています。
【食の放射能測定への想い】
訳あって 『子どもの給食を守る会
浜松』 という会の代表をすることになり、食の放射能汚染と真剣に向き合う様になりました。 会において自分達で1つ1つのことを調べていくうちにどこに問題があるかということが徐々に明確になって来ました。
一般的にND (不検出) とされたとしても 『検出限界値』 によっては全く安心出来ないことも分かりました。
現在、食の業界全体で 『産地偽装』 が大変な問題となっています。
主な原因としては、生産者の放射能汚染に対する危険を知らないことと流通業界のモラルの無さに拠る所が多いと考えられます。
また、偽装があったとしても行政側で産地の確認が出来ないこともこの問題に拍車を掛けていると思います。
そういう経緯より、きっちりとした安全性を自分達で確かめてみたいと思う様に心境が変化して来ました。 静岡ではお茶に放射能汚染が検出されたことにより、お茶農家さんの経営に大打撃という記事を新聞で読みました。 当事者以外にとっては、 『静岡のお茶=全て放射能汚染されている』
という図式になってしまいました。 安全な食べ物もあるはずなのに、一緒くたにされてしまってはかわいそうで、それこそ風評被害です。
その様なことを防げたらいいなと思いました。
お店などで 『ベクレル表示』 を明示することにより、浜松~静岡県の食産業がますます活性化され全国へとその安全性をアピールすることが出来たら嬉しい。 安心して暮らせる方式が日本中へ広まって行ったらいいだろうし、また、他県からの人口流入も見込めることでしょう。 そうなれば景気も良くなるし、まさに一石二鳥で素晴らしいと思います。
その様なことを考えると…未来ある子ども達を守る為に、今まさに必要とされる仕事なのだと思う…だから、やりたいと思いました。
【プロフィール】
■近建築設計室主宰
一級建築士、防災士、応急危険度判定士、平成23年度小学校PTA会長 (当時小3、年長、3歳児の父親)
私は、大人として当り前のことをごく普通にしているだけです。
この問題は全ての大人がコトの本質から逃げることなく現実を見つめ、全力で解決に当らなければならない問題だと思っております。
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